特別な日を「当たり前」にする天才

だめんず

お金がないなりに一生懸命プロデュースした日

イヌ夫の誕生日。

数週間前からプレゼントを見繕い

数ヶ月前に有休を申請。段取りを考えていたまか。

調味料や調理具は

自炊しないイヌ夫の家には

ありませんでしたから

リュックに詰めて持っていきました。

プレゼント代と、ケーキ代を差し引いて

残った予算の中で

満足感があってさっと作れるものを。

そうして振る舞った料理は

私のなかで特別なプレゼントでした。

誕生日だから特別だよ。

イヌ夫は精神的に未熟で、

お金だけ持った大きな子供のような人でした。

男性は元々そういうものだけど

輪をかけたように、図に乗るので

けん制する意味も込めて言ったのです。

「誕生日だからだよ」

「普段は作らないからね」

イヌ夫は喜びました。

美味しい美味しい、と。

でも、その日から

案の定図に乗り出したのです。

つづく

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